僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。出雲充著の内容と要約|感想レビュー

ミドリムシという生物をご存知でしょうか。
5億年前に地球に誕生した単細胞生物で、学名をユーグレナといいます。

ミドリムシは植物と動物の間の生き物なので、両方の栄養素を作る事が出来ます。
そして光合成を行う為、CO2削減にも役立ちます。
更には、バイオ燃料としても開発が進むなど、食料・地球温暖化・エネルギーの問題解決にも期待されています。

そんなミドリムシを世界で初めて大量培養する事に成功した会社が”ユーグレナ”であり、その創業者が出雲 充さんです。

今回は出雲さんの著書「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」の内容をご紹介したいと思います。

食料が足りてない訳じゃない

18歳の時、出雲さんはグラミン銀行のインターンとしてバングラデシュへ行きました。
”貧困や飢餓で苦しむ人がいて、自分が出来る事があるのなら人生を賭けてみたい”という思いを持ち、将来働きたい国連の活動を近くで見れるというのも動機でした。

しかしその土地でみたのは、小麦や米もあふれるほどあるという事実。
でも子どもたちは栄養失調になっていました。
つまり食料自体が足りていないのではなく、栄養のある食べ物が足りていなかったのです。

ミドリムシとの出会い

出雲さんは東大農学部へ進学後、世界から栄養失調をなくす為に「仙豆」のような食べ物が無いか考え始めます。
「仙豆」とは漫画ドラゴンボールに登場する食べ物で、それを1粒食べれば10日間飢えをしのげて、身体も回復するというものです。
色々な食べ物を調べていくうちに、やはり人間には動物と植物、両方の栄養が必要だということがわかります。
そしてある時、友人にこの話をすると、「ミドリムシなら仙豆に近いのでは?」と言われ、これがミドリムシとの運命の出会いになりました。
またこの友人とは、鈴木さんというかなりの秀才。
出雲さんと鈴木さんは、一緒にミドリムシの大量培養に挑むことになります。

培養は難しい

実は、ミドリムシが持つ可能性には以前から注目が集まっていました。
多くの研究が行われたものの、大量に培養する事が出来ないので、研究自体がストップしている状況だったのです。

出雲さんと鈴木さんは、まず過去に行われた研究を繰り返す事から始めます。
研究が止まったということは、絶対に培養は不可能と判断されたということ。
しかし、出雲さんと鈴木さんの2人は壮絶な努力と多くの人の協力を得て、見事大量培養を成功させます。
この成功までの道のりは多くの人に参考になると思いますので、是非本で読んで頂きたいと思います。

起業は難しい

培養が成功しても、すぐに売上に結びつく訳ではありませんでした。
これほどのポテンシャルを持っていても、相手がミドリムシがどういうものか知らなければ、誰も見向きはしなかったのです。

だからとにかく何かを成し遂げたいならば、「やれ!」「人に会え!」「自分の思いを伝えろ!」という話なのだ。
「そんなに必死になるのは恥ずかしい」と思う人もいるだろう。僕もそういうタイプだった。
しかし天才でも何でもない自分が、本気で人にぶつかって、動かしたいならば、「恥ずかしい」なんて思うこと自体がちゃんちゃらおかしい。
まずはやってみなければ、動いてみなければ、相手に気持ちが届くはずがないのだ。

相手に認められず、ふてくされる暇があるなら、四の五の言わずに、別の人を探して、とにかく一人でも多くの人に会う。
またダメだったらすぐに次の人にアポイントをとる。そうして、会って会って会いまくっていれば、そのうち必ず聞いてくれる人が出てくる。
ところが多くの人は(そして以前の自分も)、「いつか自分のアイデアを認めてくれる人が出てくるはずだ」と待っている。
待っている限り、そんな人が現れる可能性は、ほぼゼロだ。
とくにベンチャー企業で働いているならば、自分から攻めていく姿勢でいることが、常識以前の常識だ。
「日本に営業に行ってない会社は、ない」 こう自信を持って言えることが、いまの自分を、そしてユーグレナを形づくってきたのだと断言できる。

「努力した者がすべて報われるとは限らない。ただし、成功した者はみなすべからく努力している」

出雲さんらの努力によって、徐々にミドリムシの製品が売れるようになっていきます。
どういうものか認知されるようになると、ミドリムシの持つ可能性にも注目が集まるようになったのです。

苦しかったときも、メディアには何度も手書きでファックスや手紙を送り、実際に会いにも行って、必死でミドリムシのことをアピールしていた。しかし当初はほとんど相手にされなかった。それがいまや、ありがたいことに取材の依頼をいただくようになったのだ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
出雲さんは、安定する銀行職を辞め、ミドリムシで起業しました。
今は成功し名立たる企業と提携したり、数々のメディアに出演するなどされていますが、ここに至る道のりは壮絶なものでした。

イノベーションを起こす人間には、何かしら渡らなければならない川があるのではないか。
ロジックではうまく説明できないのだが、いまでもそう思っている。
安全圏に身を置きながら、本気で何事かに取り組むことはできない。
起業をするためには、映画や小説の主人公が冒険に出るのを見るときのような、ワクワクする気持ちが必要だった、という気もする。

是非一度、この本を読んでみて下さい。




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