奇跡の指導法の内容と感想|精華女子&活水学院|藤重佳久著|吹奏楽ファン必見の一冊

吹奏楽の強豪として名高い、福岡県の精華女子高校。
この精華女子高校を部員5人の時代から強豪校に育て上げたのが、藤重佳久先生です。

その藤重佳久さんが書かれた本が、「やる気と能力を120%引き出す奇跡の指導法」です。

この本の内容がとても素晴らしかったので、ご紹介したいと思います。

藤重佳久先生の経歴

藤重佳久さんは福岡県久留米市が出身。
武蔵野音楽大学の音楽学部器楽学科に在学しながら、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の一員として活躍していました。

精華女子高等学校に赴任したのは、1979年。
当時部員が5人しか居なかった吹奏楽部の顧問に就任します。

専門的な教育を行うものの、最初は成果が上がりませんでした。
そこで転機になったのが、マーチング。
わかりやすく楽しく、目標を共有する」というマーチングの方法論・教え方を実践していくうちに、練習も部員も変わっていきます。
他校の吹奏楽の先生から学び、試行錯誤しながら実践し、藤重流の指導法を確立します。

そして精華女子高等学校は全日本吹奏楽コンクールに19回出場して金賞が10回、全日本マーチングコンテストに16回出場(書籍刊行時)してすべて金賞という、まさに吹奏楽の強豪校になったのです。

2015年、藤重さんは精華女子高等学校を定年退職します。
そして新たな挑戦先になったのが、長崎県の活水学院です。

当時の活水学院は吹奏楽部員が20名程しかおらず、過去数年は吹奏楽コンクールに出場すらしていないという状況でした。
そういった状況にも関わらず、生徒と共に練習に励み、なんと赴任1年目で全日本吹奏楽コンクールに出場するという快挙を成し遂げます。

2年目には、活水学院の大学生も加えたバンドで、マーチングバンド全国大会に出場。
3年目にはマーチングバンド全国大会に加え、全日本吹奏楽連盟の全日本マーチングコンテストにも出場します。

このような経歴から、「世界一受けたい授業」や「中居正広のミになる図書館」などのメディアでも藤重先生の指導法が取り上げられる程話題となりました。

藤重佳久先生の指導法

この「やる気と能力を120%引き出す奇跡の指導法」では、下記の目次の内容に沿って藤岡先生の指導方針、考え方などが紹介されています。

【本の目次】
第1章/音楽は「自己表現」
・音楽とは、自分を表現するためのもの
・表現の始まりは「意思表示」。あいさつ、返事、受け答え
「技術」とともに「表現力」を育てる
・楽譜は単なる「道具」に過ぎない
・吹奏楽の曲に「歌詞」をつけて歌う
・指導の第一歩は「いい音」を聞かせること
・生徒同士の声の掛け合いの風土が「いい音」をつくる
・指導とは「ストーリー」を伝える仕事

第2章/「やる気」がすべてのエネルギー
・本当の楽しみは「勉強」の先にある
・私が就任1年目から「全国大会を目指す」と宣言した理由
・笑顔は心のビタミン
・とびっきりの笑顔は「礼儀とおもてなし」
・「いい無理」はしてもいい。「悪い無理」はするな
・意識の低い人には「がんばり方」を教える
・生徒の「向上心」を引き出す
・「第三者の評価」が生徒の上達をうながす

第3章/「社会に通用する人間」を育てる
・「人間性」があってこその集団
・「日誌」に人間性が出る
・ピンチはチャンス。トラブルは成長のカギ
・「マニアックな人間」をつくるのが私の役目
・「好き」を主張するために必要なのは「マナー」
・失敗を恥じない子に育てる
・「わかる」で終わってはいけない。「できる」を目指す
・生徒の可能性の芽を摘まない
・「係」を分担して自立性を持たせる
・生徒にどこまでも任せる。だから育つ
・「ほめる」から「気付く」
・与えられた目標ではなく自分の目標を立てる

第4章/「指導者」としての考え方
・自分の「役割」を限定しない
・指導者は「自分の音楽」を信じ「我流」を貫く
・指導者である前に「トレーナー」であれ
・「マーチング指導」で私は大きく変わった
・「藤重流指導」の原点。師匠・三好隆三先生
・時間がないなかですべてを伝える方法
・練習には「変化」を加える
・生徒が壁にぶち当たったときの対処法
・「不協和音」は小さなひび割れの段階でケアする
・長期的な目標は立てない。目標は常に「目の前」
・初心者へまず何を教えるべきか
・バンドの力を高める3要素 ①集中力
・バンドの力を高める3要素 ②忍耐力
・バンドの力を高める3要素 ③協調性と思いやり
・地域の音楽活動の場をつくる
・仲間づくりが音楽づくり
・「役割」を成し遂げるため自分を成長させる

まとめ

吹奏楽ファンはもちろん、組織をまとめる立場の人にも参考になる内容が書かれている本ですので、是非一度読んでみて下さいね。

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