イチカシの強さの秘密|心をひとつに響かせる! 市立柏高校吹奏楽部の内容と感想|石田修一著

高校吹奏楽の強豪校として有名なのが、千葉県の市立柏高校吹奏楽部です。
その吹奏楽部を率いるのが、石田修一先生です。

その石田先生が書いた、「心をひとつに響かせる! 市立柏高校吹奏楽部」という本があります。

この本がとても素晴らしかったので、ご紹介したいと思います。

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石田先生の経歴

吹奏楽の世界では知らない人は居ないというくらい有名な石田修一先生ですが、音楽を始めたのは小学4年生の時だったそうです。

それまでは”ちゃらんぽらんでいい加減な人間”でしたが、恩師に無理やり器楽合奏(打楽器と管楽器を使う演奏)をやらされ、音楽の魅力に引き込まれます。
その先生と音楽との出逢いのおかげで、自分も教師になろうと決意。
中学、高校でも吹奏楽をつづけ、大阪芸術大学に進学します。

1978年に柏市立柏高等学校の開校と同時に、新卒で赴任。
まだ新しい学校で1年生しか居ない中、吹奏楽の部員集めを始めます。
なんとか30名程の部員を集めますが、使える楽器も石田先生が家から持ってきたトランペットとフルートとギターだけ。
楽器の順番を待つ間は練習出来ないので、どんどん部員が辞めていってしまいます。
他校から捨てる寸前の楽器を貰うなど、なんとか楽器を揃えますが、最終的に残った部員はなんと14名

そんな状況の中、石田先生は千葉県吹奏楽コンクールを目指そう!と部員に勧めます。
そして朝から晩まで、休みも返上で猛練習。
大会前には見た目を整える為にサッカー部など他の部活からもヘルプに来てもらい、打楽器などをしてもらっていました。

必死の努力の結果、なんと1年目にも関わらず千葉県吹奏楽コンクール1部で準優勝という快挙を成し遂げます。

2年目には県大会2部で優勝。
3年目に初めて全学年が揃うと、50名で演奏する県大会3部(現在のA部門)で金賞を獲得します。
4年目には初めて県代表に選ばれ、関東大会に出場。金賞を獲得します。
ここまで順風満帆で来ていたものの、5年目に関東大会で銀賞という結果で終わってしまいます。
石田先生にとっては、初めての挫折でした。

「金賞の為にあれだけ練習したのに、何がダメだったのか」
その答えを探しに、石田先生は全国の吹奏楽の強豪校を巡る旅に出ました。
そこで気づいたのは、金賞受賞を目的にするのではなく、人間教育が第一であるということでした。
コンクールというのは、吹奏楽部の活動としてほんの一部。
高校で吹奏楽をやっているのは生徒たちが幸せになる為で、勝つ事だけを目標にしてはいけないということに気づいたのです。

そして7年目、全日本吹奏楽コンクール全国大会に初出場し、金賞を獲得します。
ここから、市立柏高校の快進撃が始まっていったのです。

イチカシの秘密

この「心をひとつに響かせる! 市立柏高校吹奏楽部」には、市立柏高校の強さの秘密、石田先生の指導方針などが様々書かれています。
その中からほんの一部、内容をご紹介します。

笑顔で挨拶

笑顔で挨拶というのは、人として生きていく上での基本です。
吹奏楽やマーチングは、全員の心をひとつにする団体活動。
挨拶ができて、きちんとコミュニケーションが取れるというのは最低条件だそうです。

全員が主役

全日本吹奏楽コンクールの高校の部A部門の1校あたり出場人数制限は、55名。
市立柏高校吹奏楽部は200名を越える部員が居ますから、150名以上が補欠という事になってしまいます。
そこで市立柏高校では、全日本吹奏楽コンクールを目指す「赤組」のほか、日本管楽合奏コンテストを目指す「青組」、マーチングの大会を目指す、1・2年生主体で編成する「白組」に分けているそうです。
部員は全員”主役”として、活躍の場を与えられるのです。

責任ある役割を与える

市立柏高校では、生徒に出来るだけ責任ある役割を与えるようにしているそうです。
大人数のお金を預かる会計部長、楽器や機材の積み込みの効率化などを担当する運搬部長など。
これらは大所帯、かつ年間数十回の公演に行く市立柏高校吹奏楽部では非常に責任の大きい役割です。
責任ある役割を担当する生徒は、演奏の上達も早いそうです。

やれることは全部やる

良い演奏をする為には、やれることは全部やるというのが市立柏高校です。
大会当日なども、3時間は練習を行います。
早い出番だと、朝の3時過ぎには練習を開始する事になります。
ということは、起床は2時。
当日にだけ2時に起きるのは体も慣れないので、3週間くらい前から2時起きを実践し始めるそうです。

移動中のバスの時間も無駄にしません。
楽器は使えませんが、歌合奏で理想的な演奏のイメージを共有するそうです。

妥協しない

市立柏高校は、音楽に対して妥協しません。
日本テレビの「笑ってこらえて」という番組で特集された時も、チューニングや音階・リズム練習に徹底している様子が放送されていました。

廊下にお弁当を食べた時の爪楊枝が落ちているのを見つけた石田先生は、「つまようじ1本で学校が崩れんだよ!部活が崩れんだよ!」と生徒を叱る様子も話題になりました。

この本の中でも、舞台の椅子の並べ方に1センチも妥協しない、演奏会前のリハーサルでダメだと思った演奏は演目から外すなど、市立柏高校の演奏に対するこだわりが紹介されています。

まとめ

ここでご紹介した内容は、ほんの一部です。
吹奏楽ファンはもちろん、組織のリーダーなど様々な人に役に立つ内容ですので、是非一度読んでみて下さいね。

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